合併前の取り決めは半年で崩れた
　静清合併の静岡市
　旧清水、幼稚園の入園有料化案

　「舌の根も乾かぬ（合併）半年後に、こんな条例案を出してくるとは。『原則』はどうしたんだ！？」。静岡市議会の９月30日の総括質問で、議員が市幹部に食ってかかるひと幕があった。

　やり玉に挙がったのは、旧清水市側の住民の負担増につながる、市立幼稚園の保育料・入園料の徴収条例案。

　旧２市の合併協議会は「サービスは低くしない、負担は高くしない」という「原則」を打ち出したが、早くもそれを崩す提案がされた。

　市立幼稚園の入園料は、旧静岡市が２４００円、旧清水市が無料だったが、条例案が可決されると、旧清水市側も入園料が必要となる。

　追及に対し、小嶋善吉市長は「原則は原則。総合的判断で、原則を貫けない時があることを理解してほしい」と答弁した。

　議会では「合併前、（負担は増えないと）市民にさんざん説明しておいてこれでは……」と怒りが収まらぬ様子だった。（読売10月１日付より）