町民体育館の利用が有料化
気軽に利用できることこそ大切

民報藤島2003年10月5日・第414号

　町民体育館の利用料が10月１日から有料化されました。

町の条例は無料

　町民体育館の「使用料」は町の条例で無料です。

　町が管理運営を委託している財団法人藤島町文化スポーツ事業団は、通常の施設利用を超えた特定のトレーニングルームなどに、「利用料」を町長の承認のもとに決めてきました。

スポーツ振興に反し

　今後、通常の施設利用でも有料化することは、社会教育施設としての公共性から逸脱し、「住民の福祉を増進する」という地方自治の本旨に反します。

　町民体育館は町民が気軽に利用できることが大切で、有料化はスポーツ振興にも反します。

１時間４００円など

　利用料はアリーナが１時間当たり４００円（片面２００円）、屋内運動場が同２００円となります。

　会員はトレーニングルームで個人会員の場合、年間６０００円から７０００円に引き上げになる一方、フリークライミングは同６０００円から４０００円に引き下げです。

小・中学生は無料

　グランドゴルフ場は個人練習は無料ですが大会は１コース１時間１０００円です。

　高校生の場合は半額、小・中学生は無料です。

１１４万円の増収

　平成13年度の利用者数で計算した場合、利用料は３２４万円から４３８万円へ１１４万円の増収となる計算です。

　収入は町から管理を受託している財団法人の収入となります。

使用料と利用料

　地方自治法では、住民に負担をかける公の施設の「使用料」は条例で定めなければなりません。

　一方、公の施設は公共的団体に管理を委託でき、管理委託した施設の「利用料」は、委託を受けた団体が自治体の承認のもとに決め、収入とすることができます。

　条例では無料なのに、議会の監視が届かない「利用料」で町民に税外負担をさせることに問題が残ります。

　使用料や利用料を徴収できるのは「通常の施設利用をこえている場合、すなわち特定の者である場合に、その程度に応じて特別の負担をする」のが原則です。

　町の丸投げとならないよう注意が必要です

藤島町体育施設条例 第７条　町長は、町民体育館及びふれあいと躍動の広場の各施設の使用料を徴収しない。 第10条　町民体育館及びふれあいと躍動の広場の各施設の利用については、事業団に施設の利用に係る料金(以下「利用料」という。)を事業団の収入として収受させるものとする。 　２　前項の利用料は、施設の区分に応じ、１時間当り８０００円の範囲以内で、事業団があらかじめ町長の承認を得て定めるものとする。