小中島本小野方橋 （こなかじまもとおのかたばし・小中島）ー日本一長い橋名か　　　青山崇

民報藤島2002年8月11日第355号

　小中島本小野方橋は京田川にかかるスーパー農道、小中島・本小野方間の橋です。７字という日本一長い名の橋です。庄内ではこれに次ぐのか６字の貞任馬乗馬場（さだとううまのりばば・遊佐町・伝承地名）のようです。２、３字が普通なのでなにかあったなと直感しました。やはりありました。関係者の話を総合すると次のようになります。雑誌『プレイボーイ』が、日本一長い橋名と、面白おかしく記事にしたほど有名な話でした。

　昭和50年12月、竣工式に来たｗ県議は、小中島橋との命名を見てかんかんに怒り、改名を要求し、小中島公民館での祝賀会に出ずに帰ったことから事は始まりました。

　県の担当者は、この橋の下流に本来の本小野方橋があるので、これまでのように近くの小中島地名から事務的に小中島橋と命名したのにと、憤懣やるかたなしです。当時の『広報ふじしま』（１５７号・昭和50年12月25日発行）も「小中島橋の完成」と報じていました。

　しかし、実力者のｗ県議のこと、県はあわてて鳩首検討を始めました。小中島住民の県への陳情もありましたが、小本橋・島野橋などの２文字合成の常識を破って、双方とも殺さず（略さず）の小中島本小野方橋案が生まれました。ｋ町長案で人柄よろしきことからの名案とて決定を見たようです。かくて日本一長い橋名の誕生となりました。いやはや、たかが橋名されど橋名ですな。（青山）